「石丸伸二さんの話」に思うこと 基本は智慧と慈悲 政治はエンタメ

「石丸伸二さんの話」に思うこと 基本は智慧と慈悲 政治はエンタメ

時々コメントを下さる香林院の宗信和尚さんが「石丸伸二さんの話」という動画をアップされました。コメントもたくさん入っておりますが、気になったのでこの動画を作りました。

石丸伸二さんについて

現在 広島県 安芸高田市長
京大経済学部卒
東京三菱UFJ銀行に入行
2020年7月に退職して市長選に出馬して当選

前市長が参議院選挙をめぐる買収事件で辞職した後、副市長が立候補を表明したのですが、他に立候補を表明している者はいないというニュースを知って立候補を決断したそうです。

石丸さんの公約
『「この先も世界で一番住みたい」と思えるまちへ』
1 政治再建(政治の「わかる化」)
2 都市開発(将来を見据えた投資)
3 産業創出(リモートを活かした人材の確保)

実際に行ったこと
田んぼアート事業の中止、婚活事業の打ち切り、観光協会の解散、公共施設の廃止、中学校統合計画の検討、市花火大会の廃止、青少年海外派遣事業の廃止、パートナーシップ宣誓制度。

有名になったのは、議会との対立をSNSで発信したこと
また、市長記者会見や市議会一般質問のYouTube映像を使った動画が投稿されております(勝手に切り抜き動画)

※ 間違いがあるかもしれません。詳しくはご自身でお調べください。

公約を実現できているかどうかは微妙と思いますが、観光や箱物行政にメスを入れて財政再建に取り組んでいるとは言えますし、従来型の根回しによる日本型運営に対して、公の場で討論を行うスタイルは評価すべきだと思います。(あくまで個人の感想です)

ただ、一方で、市議会議員に対してはもっと配慮しても良かったと思いますし、今回市長を辞めて東京都知事選に出馬されますが、もう1期ぐらい安芸高田市長を努めてからの方が良かったようにも思います。

さて、香林院の宗信和尚の「石丸伸二さんの話」のコメント欄を拝見していて気になったことがあります。

まず、石丸伸二さんもすべてが良いわけではないし、すべてが悪いわけではない。認められる部分と認められない部分があるのが普通ですが、すべてを認めるか認めないか、どっちか極端な言い方をする人が多いように感じました。

次に、表に出ている部分がすべてではありません。石丸伸二さんの発言でも本音と戦略があると思いますが、その違いは他人にはわかりません。ですから、表面上に出た部分だけですべてを結論付けるのは早急と思っております。

また、宗信和尚さんのチャンネルは、仏教系ですし、宗信和尚さんはご自身の感想を述べられているにすぎません。それに対して、政治論を持ち出すのはいかがなものかと思いました。コメントを書かれるのであれば、この程度は考慮した上で、お願いしたいところです。

仏教の基本は智慧と慈悲、相手に伝えるにしても、相手を思いやり、相手も立場を考えて、相手にもわかる様に伝えなければいけませんが、それが全くできていない人が多いことを残念に思っております。

結果として、石丸さんの支持者と、反対する人が自分の各々意見を述べておりますが、お互いに相手が理解できるように話してないので、罵倒合戦のようになっており、お互いに分かり合っていないのは非常に残念に思っております。

ただ、これは、今回の動画に限らない話と思っております。自分の意見だけを述べて、それがいかに正しかったとしても、相手が納得するかどうかは別の話です。つまり、相手が納得しなかったら、話しても意味がありません。

また、相手と対立構造を作ることは、あまりメリットになるとは思えません。仏教的には自他を分けることを我他彼此(ガタピシ)と言います。そういう意味では石丸伸二さんの政治スタイルが、このような支持者と反対者の対立を生んでいると言えなくもありません。一方で、政治的手法として、それが良いか悪いか?少なくとも、知名度を上げる効果はある様に思っております。

石丸伸二さんは会見で「政治のエンタメ化」という話をされておりました。目を吊り上げて、反対の意見に噛みつくのではなく、もっと広い視野で相手の立場も尊重したうえで、議論いただきたいと思っております。

関連動画

香林院法話 第233回「石丸伸二さんの話」

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